芸能人も愛用！モスコットのレムトッシュが超人気な訳【偽物注意】

ファッションアイテムとしてアイウェアを着用している方のブランドやそのモデルを見てみると、着用率が非常に高くよ～く見かける人気ブランド、MOSCOT(モスコット)。様々な方が既にブログや比較等行っているのを見かけますが、今回はクラシックスタッフ視点からこのモスコットについて深掘りしていきます！

モスコットとは？

1915年にアメリカ・ニューヨークで創業者ハイマン・モスコット氏により設立されたメガネショップで、100年以上の歴史を持つ老舗ブランド。そもそもスタートはハイマン氏が手押し車で販売しており、よくみる手押し車のマークはこのことからきております。現在は5代目も参加し、ますます長い歴史を築いていきそうな予感がしますね。

モスコットの人気モデルLEMTOSH/レムトッシュについて

1950年代に誕生し、現代まで超ロングセラーのヒットモデル、レムトッシュ。元祖タートオプティカルのアーネルをデザインソースにしたとの逸話もある1本で、ボストンとウェリントンを合わせたボスリントシェイプにダイヤ型の鋲が特徴的なモデル。国や性別を問わず幅広く人気があり、超々ロングセラーのアイテム。
画像のモデルは通常と異なりクリングスパッドが初期装備の日本限定カラーです。定期的に限定品もでてますね。

レムトッシュのファンが多い理由

1.サイズ展開が豊富

レムトッシュはサイズ展開が豊富で、レンズ横幅44/46/49/52の4展開がされており、顔の大小問わずにこのシェイプを選べるのはユーザーにはうれしい限りですね。

ブリッジサイズは24固定ですが、テンプルが44で140、46と49が145、52が150と大きくなるごとにやや伸びております。私の主観ですが、タートのアーネルより丸みがあるので、顔なじみが良く感じられます。余談ですが、リムサイズの大小で顔の印象が変わるのはご存じでしょうか。小さいとクラシカル、大きいとカジュアル寄りの印象になりやすいデータがあります。

画像はイエローレンズが46でレッドレンズが49サイズです。ぱっと見は同じように見えてますがわずかに差がありますね。参考までに当店出品物での計測サイズを用意してみました。

レムトッシュ 44□24-140
フロント縦：約 43mm フロント横：約 134mm

レムトッシュ 46□24-145
フロント縦：約 44.5mm フロント横：約 138mm

レムトッシュ 49□24-145
フロント縦：約 47.5mm フロント横：約 142mm

レムトッシュ 52□24-150
フロント縦：約 50.5mm フロント横：約 147mm

同じ撮影状況ではないため、多少サイズのズレはございますが大まかに縦が7.5mm、横が13mmの差があります。このサイズ展開こそユニセックスで着用できる秘訣ですね。

2.芸能人や有名人が着用

俳優のジョニー・デップ氏が着用している(タートのアーネル説も有)ことも爆発的人気の要因の1つですが、2020年代の爆発的人気は、女優の川口春奈氏がYouTubeでの購入動画の影響が大きいかと思われます。他にもFORZA STYLEの編集長である干場義雅氏も着用しており、イケオジ達はこっちの影響の方が大きいですよね(クラシックは干場氏のファンが多いです)。

ジョニー・デップ氏はこんな感じの薄めカラーレンズのイメージですね。

3.ただただカッコイイ！！

すいません、語彙力崩壊していますがこのシェイプがとにかくカッコイイ！アーネルだとエッジが効いてますが、レムトッシュはリム周りの柔らかさがあるんですよね。誕生から70年経過した現在も第一線を張れる完成度の高いデザインです。

【重要】気をつけて！レムトッシュの偽物多数流通について

さて本題。
そんな人気なレムトッシュだからこそ非常に偽物が多く流通しています。某フリマサイトやオークションでは圧倒的な偽物の出品率！ほぼ9割が偽物といっても過言ではないこの状況が非常に悲しいですね。
今回は偽物の見分け方を一部公開してまいります。

【注意】レムトッシュの近年モデルによる比較の為、古いモデルの場合当てはまらない事がございます。

というわけで偽物用意してみました。数年前にサンプルとしてあえて入手しました。
上が正規品、下が偽物ですが正面だけでも既に何かが違いますね。どちらもサイズは46□24-145表記なのにここまで違うことにお気づきでしょうか。
それでは細かく見ていきましょう。

①ブランドロゴのフォントが異なる

正規品

偽物

右目側テンプルの内側にブランドロゴがあるのですが、まずこの点が異なります。ぱっと見でもお分かりかと思いますが、フォントがまるっきし異なりますね。正規品は1文字毎しっかりブランドロゴが細部まで表現されています。偽物のフォントは文字の大きさや文字列に違いががありますね。そしてNYCはなく手押し車。もちろんNYCの偽物もあります。
この部分が一番わかりやすく判断できる場所かと思います。

ちなみに、現行正規品は縦約3×横約39ミリで、ORIGINALSは縦約2ミリ、NYC横に6桁のシリアルが刻印されています。数年前からこちらのシリアルがあるモデルを確認していますが、あくまでレムトッシュのみです。
ただ、近年の偽物の中には非常にフォントが似てきている物が流通し始めているため、MOSCOT ORIGINALSの1文字毎確認する必要があります。査定士はMOSCOTの文字の離れ具合やORIGINALSのフォントを判断材料にしています。

正規品

偽物

この画像は川口春奈氏が着用していることで人気のモデルDAHVEN(ダーベン)。残念ながらこちらも偽物が出回っております。先程説明いたしました通りフォント非常に似てきておりますね。MOSCOTの文字の離れ具合やORIGINALS、NYCのフォントが異なります。主観ですが、MOSCOTは隙間が少なく太めの印象で、ORIGINALSは横長で隙間が少ない印象です。LとかSとか見てわかりやすいですよね。このモデルでの判断は丁番が5枚か7枚かでも見分けられます。

反対側のモデル名の刻印フォントは非常に似ているため、比較が難しいと思われます。強いてあげるなら、文字の離れ具合かと思いますが、カラー毎に文字列が異なるので慎重に見る必要があります。

②フロントが異なる

正規品

偽物

冒頭でも軽く触れましたが、シェイプが異なりますね。サイズ表記は同じ46□24-145ですが、偽物は一回り大きく感じます。リム下側のカーブ感やテンプルとつながる横に突き出たヨロイという部分の長さも異なります。この部分は本物と見比べないと判断が難しいと思われます。

正規品

偽物

細かな部分で言えば、キーホールブリッジのシェイプも異なります。偽物は正規品よりやや内側の湾曲が緩いですね。ここも実物と比較しないと判断が難しいかと思われます。

正規品

偽物

テンプルの部分にも言えることですが、フレームのエッジや飾り鋲もシェイプが異なり、正規品はエッジが丸みを帯びた形ですが、偽物は鋭角となっております。ここは目で見て判断しやすい部分ですね。

限定品

ちなみに約縦4×横7ミリが正規品のサイズです。限定品だとヴィンテージ仕様を再現しており、合口のシェイプが異なり飾り鋲が飛び出したデザインとなっていますので要注意。

③テンプルの形が異なる

正規品

偽物

テンプルもよく見るとシェイプが異なっており、正規品は丁番から半分くらいのところで少しエッジが出て、曲がりが生じるところまで絞られていますが、偽物はエッジがなくまっすぐなシェイプです。この部分はよく見ることで判断できるかと思われます。

④付属品が異なる

正規付属品は、箱/ケース/クロス/カード/キャンバスバッグですが、別途タグやショップカード、購入店印入り説明書が付属したりします。特別仕様や購入店によってやや異なりますが、一般的には画像の通りです。クロスも2パターン存在し、男性/女性バージョンがありますね。余談ですが、女性バージョンがロバートの秋山氏に見えてしまうのですw

上記3画像は全て偽物に付属している物です（撮影状況により若干色味が濃くなっています)。ケースの種類は数パターン存在していますが、このタイプは偽物にしか付属していません。印刷物もフォントが異なり、本物より色味がやや薄い印象です。化粧箱も正規品の場合、糸がしっかり留められていますが、偽物は巻いているだけなのですぐ外れてしまいます。付属品からも判断ができるので、怪しいと思ったら避けましょう。

真贋のまとめ

まずはブランドロゴを確認し、シェイプや飾り鋲等ディティールを見比べましょう。あと付属品も判断材料の1つですのでしっかり見比べると、不正品をつかまされて悲しい思いをしないで済みます。

以上長々と説明をいたしましたが、あくまで最近のモデルの比較の為、古いモデルでは参考にならない点もあると思われます。フリマやオークション等で入手する際は、非常に安い価格の場合も偽物のリスクが高い為避けるべきかと思います。偽物とわからず出品されている方もいらっしゃると思いますが、もしこのサイトをご覧いただいた際は是非取り下げるようにしていただけたら幸いです。
正直、すごく欲しいけど偽物か不安に思っている人も多いかと思うので、購入前に是非役立てていただけたら嬉しいです。ご参考いただいた上で、ご満足できるアイテムを入手してください！