モンクレールはフランスで生まれた高級ダウンウェアブランドで、芸能人や有名人、アーティストなど様々な方が着用しファッション業界を賑わせてきました。
中でも俳優の木村拓哉さんが2005年のCMで着用したことにより、一時は予約しないと購入できないほどに人気になり、オークションなどでも価格が高騰したことで有名です。
そんな中、やはり人気と共にどうしても比例して増えてきてしまうのがコピー品、ブランドの偽物アイテムです。
今回は本物、偽物共にたくさんのアイテムを見極めてきた当店ならではの知識を生かし、本物の見極め方、偽物を見分けるポイントについて解説していきたいと思います!中古のアイテムを購入する際に、参考にしていただけたら幸いです!
それでは見分ける際のポイント、箇所について解説していきます。一番わかりやすいのはワッペン、アニメタグ(コミックタグ)かと思います。古いモデルや年代、モデルによりやや仕様は異なりますが、本物かどうか見分けるポイントになるので、購入する際の参考になれば幸いです。
見分けるポイント:ブランドタグ
こちらはモンクレール製品には必ず付いているブランドタグです。
左が正規品、右が偽物のブランドタグですが、2つ並べると偽物の方のアンバランス感がわかりやすいかと思います。
モンクレールのブランドマークも正規品は縦長でスリムなデザインなのに対して、偽物の方は横に広がっておりバランスが悪い印象を受けます。
また、文字全体を見ても偽物の方は刺繍が太く、色も濃い青ではなくくすんだ青で、ステッチの処理も非常に雑に見えます。
ブランドタグ自体の色も正規品のタグと比較すると白ではなくグレーがかった色味ですね。
しかしながら、ブランドタグの色に関しては、使用によりくすんでいたり古い物で現在のタグの色味とは異なるものもございますので、判断基準の目安としてチェックしてみてください!
見分けるポイント:ワッペン
こちらは左腕に付いているワッペンの画像です。上2つが正規品、下2つが偽物です。
正規品を見分けるポイントは、ワッペンの色味、角ばっている部分の処理の仕方、縫い付けられているステッチ部分、ワッペン内の刺繍、ワッペン全体のバランス、質感等です。
正規品はややクリームがかっていて真っ白ではなく、角ばっている部分は鋭角ではなく丸みを帯びた作りです。
ワッペンを縫い付けているステッチは、刺繍にかからないようにきれいに縫い付けられております。
また、刺繍の細部は潰れておらずデザインバランスも違和感なく施されており、やや毛羽立った質感が正規品のワッペンです。
一方偽物のワッペンは、色味が白すぎたり黄色みが強すぎたり、角ばっている部分は丸みを帯びておらず、鋭角になっているものが多く見受けられます。
ワッペンを縫い付けているステッチはヨレていたり刺繍部分にかかっている雑が目立つ作りのものもあります。
また、全体で見た時にバランスが悪く、毛羽立っていないフェルト感が強いものも偽物で多く見受けられます。
パッと見ではなかなか区別がつかないワッペンもありますが、正規品の細部の作りを把握していると、購入の際の判断基準になるかと思います。
見分けるポイント:アニメタグ(コミックラベル)
アニメタグ(別名コミックタグ)は、モンクレールのアイテムの内側に縫い付けられているタグの事を指します。
こちらも上2つが正規品、下2つが偽物ですが、並べて比較すると違和感を感じる箇所が出てくるかと思います。
それでは判断基準になる質感、色味、タグの角部分に注目して解説していきます。
正規品の質感はややざらついていて、硬めの紙のような特徴的な質感をしておりますが、偽物の方はツルツルしており光沢がある質感のものが多く見受けられる印象です。
色味については、全体的に薄いプリントが施されている正規品と比べて、全体的に色が濃く、実際に見た時に目への主張が強いものが偽物です。
細部の色味も異なっており、わかりやすいのが右下のアヒルが着用している服の袖口ボタンです。
正規品は服の色のままではなくボタンは白ですが、偽物は服の色と同色だったり、白ではなく黄みがかった色をしているものが見受けられます。
また、こちらの画像では確認できませんでしたが、右下のアヒルの服のシワが2本しかないものも出回っており、こちらも正規品ではなく偽物なのでご注意ください。
続いてタグの四つ角の処理の仕方について、正規品は4箇所全て丸みが帯びているのに対して、偽物は四角く縫い付ける際のステッチも雑で明らかに手抜き感が見受けられます。
しかし、かなり古いモデルではアニメタグが四角いものもありましたので、この部分だけを見て一概に偽物と決めつけることは難しく、いつ頃販売されたモデルなのか、細部の真贋判断ポイントに違和感を感じる箇所はないかなど、複数箇所を確認した上で判断しなければならないので、是非こちらのポイントは押さえておくと良いかもしれません!
見分けるポイント:フロントファスナーの形状
ファスナーの形状が見える画像が少なく、わかりづらい画像で申し訳ございません…。
左が正規品、右が偽物の画像になりますが、モンクレールのファスナーは特徴的で上から見た時に粒の形が上下にズレているため、右のような一般的なファスナーの場合は偽物である可能性が高いです。
完全に偽物であることを断言することが難しいのは、モデルにより右の画像の様なファスナーもアイテムも存在しているからです。
その為、購入を検討しているモデルの正規品がどのような形状のファスナーか調べることができる場合は、是非一度お調べしてから購入することをオススメいたします。
※アイテムの細部まで映しているセレクトショップさんの画像等で比較するとわかりやすいかと思われます。
見分けるポイント:内タグ
こちらは全て偽物の内タグです。誤字や書体の違和感など、明らかにおかしく感じる部分が複数見受けられるかと思います。
文字一つ一つの書体が違ったり、素材の『ダウン』の文字が『タウン』になっていたりと、正規品では考えられない様なミスが複数確認できるものは偽物ですので誤って購入しないよう気を付けてください!
また、モンクレールのチェックタグやその他タグの縫い付け方が雑なところも偽物の特徴です。
『MONCLER』の刺繍部分も違和感があり、文字全体のバランスや文字上部にあるマークのバランスの悪さも、見分ける際のポイントになりますので、是非チェックしてみてください。
また、モンクレールのタグにはアイテム名が記載されております。
アイテム名を検索した時にヒットしたアイテムが同じモデルかどうか、確かめることもオススメいたします。
見分けるポイント:チェックナウタグ、シリアルタグの認証
モンクレール製品にはシリアルコードが記載されており、2009年頃からは画像左上の様なチェックナウタグ、2013年頃からは画像右上、左下の様なシリアルタグが付いております。
タグに記載されているシリアルコードは、モンクレールの公式サイトで正規品かどうかを調べることができます。
シリアルコードが登録されている商品の場合、モデル名などが表示されます。
しかしながら、悪用されている場合もあり、シリアルコードが合っていたからといって100%正規品とは限りませんのでご注意ください。
右下のチェックナウタグは偽物の画像です。左上の正規品の画像と比較するとタグの質感も異なり、文字の色味やタグ自体の色味、タグの両サイドの処理のしかたも異なっているのがわかるかと思います。
このタイプのタグは2009~2012年頃のモデルですが、古いモデルの中古品を購入する際はここで挙げたポイントを確認してみてください!
その他確認するポイント:国内正規品に付いている代理店タグ
正規品
国内正規品のアイテムには必ず代理店が記載されているタグが付属します。
何度か代理店が変更されておりますが、現行品には『モンクレール ジャパン』のタグが付いております。
並行輸入品の場合は代理店が付いておりませんので、代理店タグが付いていないからといって偽物ではございません。
しかしながら、国内正規品と謳って販売しているにもかかわらず、代理店タグが付いていないものに関しては偽物である可能性が非常に高いです。
そのようなショップやフリマアプリ等からは購入しないようご注意ください。
基準外
正規品タグとは異なり基準外の偽物のタグには代理店の記載がなく、正規品のタグと仕様も異なります。
わかりやすいのは書体のバラつき、タグの縫い付けられ方、質感、タグの色味などです。
こちらのタグ2つは非常にわかりやすい偽物ですので、このようなタグが付いているアイテムは購入しないようお気を付けください。
代理店一覧
年代 | 代理店 |
2001 ~ 2005 | ペッパージャパン コーポレーション |
2006 ~ 2008/3 | スープリームス インコーポレーテッド |
2008 ~ 2009/3 | スプレンダーズ&カンパニー |
2009/4 ~ 現在 | モンクレール ジャパン |
残念ながらモンクレールのアイテムは、やや古いモデルから現在のモデルまで複数の偽物が出回っている状況です。
誤って偽物のアイテムを購入してしまわないためにも、フリマアプリや怪しいショップ、オークション等で購入する際には注意が必要です。
次に、フリマアプリやオークション等で偽物を買わないための注意点をいくつかご紹介いたします。
フリマアプリ等で購入する際の注意点
世界を代表する高級ダウンブランド、モンクレールのアイテムは定価が高額になるため、なかなか手が出せない…とフリマアプリやオークション、リユースショップなどで購入する方も多くいらっしゃるかと思います。
しかし、ここで気を付けていただきたいのが偽物の購入です。
フリマアプリやオークション等で購入する際、どのような点に注意したら偽物の購入を防げるのか、気を付けていただきたい点をいくつかご紹介いたします。
■出品アイテムの値段が安すぎる場合
ダウンジャケットの場合、美品~未使用、試着程度のアイテムは二次流通相場も決して安くはなく、10万円以上の価格で取引されているものも多くございます。
(代理店タグがない並行輸入品の場合は、正規品でも国内代理店タグがある物と比較すると二次流通相場は低くなります。)
そんな中、フリマアプリやオークションで新品のアイテムなのに安すぎる金額で出品されているものには注意が必要です。
またセレクトショップと謳ってスーパーコピー品を販売しているサイトもございます。
このようなサイトの特徴は、定価の金額からセール品として価格変更されており、全品半額以下で売られていたりします。
『新品なのにこの価格!?』と思わず買ってしまわないよう、怪しいショップでの購入も絶対にしないようご注意ください!
■一つのアカウントから同モデルの新品アイテムが複数出品されている場合
フリマアプリやオークションで同じモデルが新品の状態で複数出品されていて、価格もかなり安い場合は偽物と判断して購入しないことをオススメいたします。
出品されているアイテムが人気商品の場合は、さらに怪しさを感じるポイントだと思います。
実物の商品画像を載せずに公式の画像のみや、細部の状態、タグ、ワッペンなど実物の画像が1つもないアカウントも、私個人的には怪しく感じるポイントの1つです。
■販売ページに不自然な日本語の説明や文字が使用されている場合
商品ページに飛んだ際に違和感を感じる日本語の文章の場合、私はその時点で少し怪しく感じます。
それに加えて金額が安すぎたり、人気モデルが複数出品されている場合であれば更に怪しいため、このような出品者からは購入しない事をオススメいたします。
いかがでしたでしょうか!今回はモンクレールの正規品、偽物の見分け方、各ポイントについて解説いたしました。
偽物のアイテムを誤って購入してしまわないよう、是非参考にしていただけたら幸いでございます。
また当店では、知識豊富な専門スタッフがモンクレールのアイテムを査定、高価買取いたしております。
着なくなった衣類、使わなくなった小物などがございましたら、是非とも当店クラシックへお問い合わせくださいませ!