今回は革の専門査定士が厳選した日本国内のレザーブランド5選を紹介していきたいと思います。
査定士としてこれまで約10年間、革製品だけでも数万点以上の作品に触れてきました。その中でも特に拘りを感じる日本のブランドを絞ってみました。本当に価値のある上質な財布やバッグを探している方はぜひ参考にしていただければと思います。
1、ワイルドスワンズ
まず一つ目、WILDSWANS(ワイルドスワンズ)でございます!
1998年創業の日本のブランドでございます。鴻野三兄弟という方々が創業されたブランドなんですけども、ワイルドスワンズの良さっていうのは手に取るとやはり分かりますね!
ワイルドスワンズは、非常に高品質!
細かい細部のステッチだったりコバ仕上げの精巧さがあるんですけども、手に取った時にほかの商品とは違う存在感というか、他のブランドと比べると抜きん出てるなというのを感じますね。オススメレザーブランドを挙げるとなると、外せないブランドかなと思います。YouTube動画やInstagramでもワイルドスワンズの魅力紹介を詳しくやっておりますので、そちらもご覧いただければなと思います。
個人的に大好きな作品は、TONGUE(タング)というモデルがございます。
ブランドの中でも人気のモデルでございまして、コンパクトな小銭入れの作品です。小銭入れに加えて、間に仕切りがあるのでカードもお札もコンパクトに最小限でしまえるアイテムです。キャッシュレス化ということで、コレがあれば今の時代十分ですね。間違いない、非常に人気のアイテムでございます。気になった方は参考にしてみてください。
2、ラストクロップス
二つ目のブランドは、LAST CROPS(ラストクロップス)というブランドでございます。
ラストクロップスは先程紹介したワイルドスワンズ創業者の鴻野三兄弟の長男の方が2006年に独立して創業した日本のブランドでございます。品質がとても良く、よりコアな層に向けてよりディープに作られている革作品がラストクロップスの魅力でございます。
ラストクロップスは重厚感が増した造りになっております。かなり肉厚に作られておりまして存在感が抜群に有りますね。ただ生産数が少ないため中古市場でも流通が少なく入手が難しいです。特にシェルコードバンのモデルだったりはかなり人気が高くて、販売されると同時に売り切れてしまうという状況になっており、なかなか入手が難しくなっております。私もこのラストクロップスの財布を使っておりまして、大変オススメのブランドでございます。
オススメはANCHOR アンカーのL!
長財布ですね。ワイルドスワンズのWAVEに似たモデルになるんですけども、三つ折りのスナップの部分だったりとか凄い格好いいですね!シンプルな中に格好良さが詰まっているというのと、やはり使い勝手が非常に良いですね。末永く使用できる財布として、丈夫で壊れにくく、上質な作りがラストクロップスの魅力です。
3、万双
三つ目に今回選んだのが、万双でございます!1995年創業の日本ブランド。
オススメポイントとしてはコストパフォーマンスという所に有ります。非常に品質が高いんですけども、高品質な製品を良心的な価格で展開されています。
技術力・品質の基準が非常に高くて、職人さんが作った物でも基準に満たないものに関しては販売されないそうで、非常に職人気質、「粋」という言葉が凄い似合うブランドです。
製品にはブランド刻印が無いんですよ。品質や細部の仕上げだったりを見ると、ああ万双だなっていうのは分かるんですけども。装飾の無さというか、ブランド名を売らないというか、そういう所がまた粋ですよね!財布とかバッグとかにデカデカとブランドロゴやバーンて出されると、引いちゃう部分もあったりするので。
万双さんの公式でYouTubeをかなり更新されていて、製造工程だったり素材の性質だったり、詳しくYouTubeで紹介されていてとても面白いので、是非ご覧になっていただきたいなと思います。
4,GANZO
四つ目は、GANZO。
日本の上質なレザーブランドでございます。1917年創業のかなりの老舗ですね。100年以上歴史があり株式会社AJIOKAさんがGANZOを1999年にスタートされています。株式会社AJIOKAさんは有名なブランドのOEMを手掛けているという事で技術力の高いブランドです。OEMを多く手掛けているという事もあって、大枠を見るとシンプルなデザインではあるんですけども、上品さや色気を感じさせるような洗練されたデザインが魅力です。
オススメは、シンブライドルの小銭入れファスナーが付いた長財布。
特徴としては、外側はブライドルレザーになっているんですけども内側がミネルバボックスっていうレザーを使っております。ミネルバボックスっていうのが、経年変化が凄い良いレザーなんです!外側の経年変化っていうのはもちろんなんですけども、ガンゾのシンブライドルシリーズに関してはこのミネルバボックスが内側についているっていう事で内側の経年変化が凄い楽しめる財布になっているんですよね。内装の味を楽しむのであれば折畳みの財布が個人的にはオススメです。
5、大峡製鞄
最後五つ目のブランドに選んだのが、大峡製鞄(オオバセイホウ)でございます。
こちら1935年創業の日本のブランドでございます。創業以来オオバランドセルっていうランドセルを多く作っていたブランドなんですけどもランドセルを長く作っていた経験を活かして、財布であったりバッグであったりも沢山作っているブランドでございます。この大峡製鞄は皇室の薬箱を作られているそうで、皇室御用達という事で知られているブランドでもありますね。大峡製鞄の特徴としては、勤勉・丁寧・実直で技術力が非常に高い製品が魅力でございます。ブランド顧客は年齢層が高めかもしれません。若い人が大峡製鞄を持っていたら結構格好良いなって思われるかもしれないですね。
私は革を専門にした鑑定士・査定士としての仕事柄、ダレスバッグを海外国内ブランド問わず数多く触れてきました。今まで沢山のダレスバッグを見て、トップクラスに凄いなって思ったのがこの大峡製鞄のダレスバッグなんです。ダレスバッグの仕様上、非常に複雑な造りなのでかなり技術力が必要とされるバッグなんですけども。大峡製鞄のダレスバッグはまさにTHEダレスバッグでした。もう佇まいというか重厚感というか、他のダレスバッグと並べてみても、抜きん出た風格とクオリティを感じました。
オススメは、オールレザーブリーフ。めちゃめちゃ良い。
サンタクローチェカーフっていうレザーを使用した底の部分が広がったブリーフケースなんですけども、これも存在感が凄いですね。
同じブリーフケースという枠組みの中でこれだけ存在感って出せるものなのかなっていう風に見たときに思いました。コの字型にファスナーが付いているので非常に使いやすいっていうのもあります。
ビジネスバッグに悩んでいる方がいましたら、是非一度機会があれば見ていただきたい作品でございます。
まとめ
日本の優れたレザーブランドの中から、今回は5つを厳選いたしました。もちろんこの他にも魅力的な国産ブランドは多数ございます。YouTubeやInstagramでも随時紹介しておりますのでぜひチェックいただければ幸いです。海外の革製品と比べて圧倒的な違いは、日本人の丁寧な職人技術・日本での使用に合わせた使い勝手・コストパフォーマンスにあると思います。
クラシックでは上質な革ブランドを中心にリユースでモノの循環に貢献いたします。買い替えやコレクションの整理をご検討の方はぜひ当店にご相談くださいませ。今回ご紹介の5ブランドは高価買取の対象でございます。ショップ様からの在庫買取も承っております。